遺言内容をどうやって実現するの？＜目次＞

＜記事のねらい＞

　故人の遺言が発見され、検認手続などを経てその中身を確認したら、その記載に従って財産を分配していく手続きが残ります。といっても、具体的にどのような財産があった場合にはどこから手をつけたらいいのか困ってしまうこともあるかもしれません。

　ここではどのように財産を分配していくのか、その入り口をご説明します。

＜要約＞

土地や建物、車や船はどう処分するにせよ名義変更が必要。

預貯金や株式に関する手続はまずそれぞれの会社に問い合わせる。

遺言に記載のない財産についてはその分け方を協議して決める。

＜記事のねらい＞

見つけた遺言書の中に遺言執行者の記載があったり、また遺言執行者を名乗る人から連絡が来たりすることがあるかもしれません。この「遺言執行者」とはどのような人で、何をする人なのでしょうか？

　ここでは、遺言執行者の職務が何か、どう付き合っていったらよいのかなどをご説明します。相続手続きをスムーズに進めるお手伝いになればと思います。

＜要約＞

遺言執行者は遺言内容を実現するための強い権限を持っている。

遺言執行者が現れたら、根拠となる遺言や家庭裁判所の文書の確認を。

相続人などは遺言執行者の意見も聞きつつ皆で相談して手続きを進めよう。

＜記事のねらい＞

遺言執行者が遺言の実現に向けて動き出したあとでも、相続人などの方々にとっては遺言執行者が何をやっているのか分からないことが多いと思います。また、報酬がどうなっているのかも気になることでしょう。

　ここでは遺言執行者が具体的にどのような仕事をするのか、またその報酬がどのように決まりどのように支払われるのかをご説明します。

＜要約＞

遺言執行者の仕事は遺産の調査とその結果の報告から始まる。

相続人などは仕事の進捗を遺言執行者に問い合わせることができる。

遺言執行者の報酬額は遺言書に書いていなければ家庭裁判所が決める。

＜記事のねらい＞

遺言執行者は遺言を遺した人の遺志を実現するのが仕事ですが、この遺志と相続人の思惑が一致しないときなど、遺言執行者と相続人との間でトラブルが生じることがあります。この場合、相続人としてはどのように解決を図っていけばよいのでしょうか?

　ここでは遺言執行者との間に生じたトラブルを解決する流れをご説明するとともに、遺言執行者を解任できる場合やその方法についてもご説明します。

＜要約＞

解決策として話し合いの他には、遺言の効力を失わせるか、遺言執行者を解任する方法がある。

遺言内容について話し合うときは遺言執行者にもその旨を伝えておく。

遺言執行者を解任するには証拠を集めて家庭裁判所に訴える必要がある。